2013年度理事長所信

「躍進」-夢と希望が溢れる京都の創造-

基本方針
4 THE SHINING KYOTOを基軸としたひとづくり、まちづくり
未来に向けた夢と希望への躍進
JCI・日本JC・近畿地区(協)・京都ブロック(協)への協力並びに出向者支援
公益法人としての組織構築の実施
会員拡大並びにフレッシャーの育成

始めに

1951年7月、荒廃し苦難に満ちた戦後において、私たちの先達は、「個人の修練」「社会への奉仕」「世界との友情」の三信条を基盤として、健全なる郷土の発展を願い、京都青年会議所を設立されました。初代理事長の故岩井常太郎先輩は、70名の同じ志を持つ仲間と共に「人間の持つ若々しさ、発刺たる意気、若さに燃える団結力、これこそ敗戦日本国再建の原動力である。」との使命感をもって、青年会議所運動をスタートされました。この創始の精神は、61年を経た現代においても私たちに脈々と受け継がれています。
私たちの生きる現代社会は戦後の高度成長期を経て、物質的な豊かさを手にいれました。しかしその反面、今の豊かさに慣れてしまい、その日さえ楽しければいいという楽観的な生き方で、目的や目標を持つ事を忘れ自己中心的な考えを持つひとが多くなってきました。身近な地域や、まして家族にさえ関心を持たず、自らの将来に夢や希望を持てない深刻な事態を招いています。ひとは夢を持つ事で、目標に向かって行動し努力します。夢を待っていても目標に向かって行動しなければ夢を手にいれる事はできません。だれもがもっている純粋な夢は家族や友人、地域へと輪を広げその輪が重なり合い、希望に溢れる社会へと繋がるのです。私たちは、このまちの人々が夢と希望をしっかりと描ける社会に向け、運動を展開する事でまちの躍進に繋げていかなければなりません。夢に向かうひとは輝きを放ち、夢を叶えた時、新たな夢に向かって歩み始めるのです。この輝きがひとからひとへ、ひとからまちへ輪を広げ、私たちのまちは「明るい豊かな社会」へと躍進するのです。 次代を担う責任世代の私たちJAYCEEは、発刺たる意気、若さに燃える団結力をもって青年会議所運動を展開し、これからもずっと住み続けたいと思える、夢と希望が溢れる京都の創造を目指し躍進して参ります。

夢と希望に溢れたコミュニティーの構築

2011年度に京都を想い策定した2010年代行動指針である「4 THE SHINING KYOTO~輝く京都を目指して~」に基づき、「ひとの輝き」「まちの輝き」「コミュニティーの輝き」「京都青年会議所の輝き」を目指し子どもたちが安心して暮らせる、かつての日本にあったコミュニティーを再構築し、このまちを一層輝かせる運動を展開して参ります。 私たちが子どもの頃は、家庭だけでなく地域の人々が隣人を思いやる気持ちで子どもの夢を応援し、礼儀や作法を教え育ててくれる社会が存在していました。しかし現代では、「ひと」と「ひと」とのつながりを面倒に思う風潮が蔓延し、互いのコミュニケーションがうまく取れない社会となり、本来成長の過程で身に付くべき感受性が育まれなくなってきています。私たちは、「ひと」と「ひと」とのつながりを大切にし、学校や家庭、地域などの様々なコミュニティーでお互いが助け合い、協力する事で、夢と希望が溢れるまちの実現を目指し運動致します。 「ひと」と「ひと」とのつながりを大切にし、学校、家庭、地域においてかつて京都のまちにあったコミュニティーを再構築し、安心して暮らす事ができる社会を創らなければなりません。子どもを含めこれから親になるひとのため、すでに親になっているひとのため、地域社会が一体となり学ぶ事ができるコミュニケーション能力を育成する事で、子どもに必要な知育、体育、徳育を成長させ、また、子どもと関わる全てのひとへの親育を通して、子どもの夢を躍進させる事業を開催して参ります。  月に一度、メンバーが一堂に会する例会は、私たちの運動の方向性を確認すると共に、知識の習得や情報交換をする事はもちろん、私たちが夢や希望を持つ重要性を考え感性と  行動力を学ぶ絶好の機会とします。そこで得た学びや気づきをメンバーが家庭や地域、企業に持ち帰り、行動に移す事がまちの躍進に繋がります。また、市民に参加頂き、夢と希望を感じる未来のまちの発展に繋げ、夢を持つ事の大切さ、目標に向かって行動する大切さを伝えると共に、未来を見据えた行動に繋がる学びや気づきを得る事ができる機会と致します。 JCI、日本青年会議所、近畿地区協議会、京都ブロック協議会の諸大会においては、世界各国、地域で活躍している同志と出会い、友情を育む絶好の機会です。一人でも多くのメンバーで参加し京都のまちに根付く伝統文化を積極的に発信し、日本国内のみならず全世界各地の同志や姉妹JCと積極的に交流し青年会議所運動の新たな可能性を発見できる機会と致します。 2011年3月11日、未曽有の大震災は多くの人々の生命、夢と希望を奪いました。この京都でも、市民の生命と財産を脅かす自然災害がいつ襲うかわかりません。今日まで得た教訓を未来の京都のひとのためまちのために生かすため、夢と希望が溢れる京都の創造に向けてこのまちの防災意識を向上させる取り組みをして参ります。

夢と希望に溢れるひとづくり、まちづくり

私たちが住み暮らす京都は、山紫水明の豊かな自然のもとで育まれた伝統や文化を伝えながら、変革と革新を積み重ね発展して参りました。私たちは、今や世界中から尊敬と羨望を受けるこのまちを深く理解し、愛し、誇りをもって、このひととまちが輝く運動を展開し、夢と希望が溢れる京都の創造を目指し躍進して参ります。
ひとづくり運動においては、京都のまちを理解し愛する心、他人を思いやる気持ちと感謝する気持ちで世代を超えて夢や希望を育み、一人ひとりが輝き目標に向かって躍進できるよう展開して参ります。 京都JC文化少年団の実施では、次代を担う子どもが京都の伝統文化を身近に感じて頂く事で郷土愛、隣人愛、公徳心を育んで参ります。このまちが誇るべき伝統文化を次代に伝えると共に夢や希望を持ち目標に向かって行動し京都のまちを誇りに想える青少年を育成し導いて参ります。
わんぱく相撲では、日本の国技である相撲を通して子どもが勝つ事の喜び、負ける事の悔しさを体感する事から夢と希望をもって目標に向かって取り組む大切さを学ぶと共に、相手に対する思いやりや感謝の気持ちを持ち、礼節を重んじる心を育めるよう、取り組みをして参ります。
京都は「学生のまち」と言われ、このまちと共に生きる積極果敢に社会貢献活動している学生に、私たちはスポットライトを当て顕彰して参りました。今年度も京都学生人間力大賞を開催し、新たな学生を発掘し応援して参ります。9年にわたり培った経験を生かしながら、市民、行政、地域企業との協力関係を高め発信力を向上させる事で、学生が夢と希望をもって次代の京都の発展に寄与できるよう取り組んで参ります。
まちづくり運動においては、京都が誇る伝統、文化、芸術、産業などの社会資本を活用し、新たな価値を創造する事で、このまちの伝統と文化を守り活かす事ができる運動を展開して参ります。 私たちの先輩諸氏が長年にわたり協力して来られた祇園祭では、創立60周年記念事業の折に船体木組み部分を寄贈した大船鉾が昨年142年ぶりに唐櫃巡行を行い、巡行復帰を果たしました。引き続き、京都のまちの文化を深く理解し、愛し、誇りをもって協力致します。

新たな組織に向かって

2012年10月1日に公益法人格として新たなスタートを切りました。今後も多くの市民の期待に応え、夢と希望が溢れる京都の創造に繋げていくためには、京都青年会議所は輝きを放ち続けなければなりません。そのためには組織体制、財務面、運営方法を改善し続ける事で、強く安定した基盤を持つ公益社団法人に向け躍進して参ります。
今後も京都青年会議所が、地域と向き合い京都の「ひと」と「まち」のコミュニティーを輝かせ、「明るい豊かな社会」の実現のために青年会議所運動を展開し、京都のまちのリーダーとして市民意識の変革をおこし、率先して行動するためには、会員の拡大が必要不可欠です。会員の拡大の重要性を全メンバーで認識し取り組んで参ります。また、昨今では、組織や企業で先頭に立って活躍される女性も多く見受けられます。私たち京都青年会議所としても女性会員を拡大する事で、女性ならではの価値観や視点を持ち青年会議所運動の活性化を目指して参ります。
そして、夢と希望をもって入会を決意したフレッシャーには、フレッシャートレーニングセミナーを通し、「個人の修練」「社会への奉仕」「世界との友情」のJCの三信条をテーマとしたプログラムを受講する事で、青年会議所の基礎知識を習得して頂きます。また、先輩諸氏から脈々と繋げられてきた創始の精神と寄贈品に託された想いを伝える事で、京都青年会議所メンバーとしての意識啓蒙に繋げて参ります。そして、入会したフレッシャーには、高い志と行動力をもって活動し、夢と希望が溢れる京都の創造に繋げて頂けるよう導いて参ります。
多くの市民の方に京都青年会議所の運動に参加し賛同して頂くためには、各事業を広く発信し認知して頂く必要があります。行政、マスメディアに協力を仰ぎ、広く情報を発信して参ります。また、多様な情報ツールとして定着したインターネット、SNSは、無限の可能性を秘めています。昨年度に導入したFacebookの運用も改善し、効果的な情報発信ツールとして活用して参ります。
事業検証評価会は、私たちの運動が市民にとって有意義に展開されているのか、また今後どのように改善していくのかを様々な視点から確認する機会として引き続き開催して参ります。
京都会議は、先輩諸兄がこれまで築き上げられた歴史に感謝し、日本青年会議所の運動の発信地として京都で開催される喜びと誇りをもって、全国の701LOMから入洛されるメンバーを京都青年会議所ならではのおもてなしの心をもって協力すると共に、年初の目的が達成できるよう協力して参ります。また、市民、行政、企業のみなさまにも京都会議の趣旨と目的を理解し協力して頂けるよう、一人ひとりが京都青年会議所を代表する自信と誇りをもって取り組んで参ります。
私たちの活動には、同じ志を持った全国の同志と共に活動に取り組む事が出来る出向という機会があります。全国の同志と友情を育み活動のなかで、自己研鑽ができる貴重な経験となる共にそこで得た学びや気づきを京都青年会議所に持ち帰り行動に移す事で、夢と希望が溢れるまちの実現に繋げて参ります。また、本年は近畿地区協議会会長を輩出致します。京都青年会議所を代表するメンバーの活動が躍進できるよう力強く支援して参ります。
本年度は、私たちの未来を左右する国政選挙が予定されています。夢と希望溢れるまちの創造のため、私たち一人ひとりがこのまちの未来を考える主権者としての自覚と責任を再認識して頂き、政策本位による政治選択ができるようマニフェスト志向型公開討論会を開催する事で、市民の政治参画意識の向上に繋げて参ります。

結びに

私の尊敬するドイツの作曲家ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンは、音楽を心から愛し自らが作曲した曲を仲間と共に奏でる事を人生最大の喜びとしていました。彼は音楽に秘める無限の可能性を信じ、新たな発想を加え想像力を膨らませ、常に自分の信念に従い音楽を奏でていました。やがてベートーヴェンは聴力を失い、絶望的な状態に追い込まれますが、音楽に対する情熱を持ち続け諦める事なく音楽への探求を続け、多くの名曲を世に送り出したのです。そして、音楽家にとって大きなハンディを背負いながらも演奏会でタクトを振り続け、仲間と共に音楽を創り最高のハーモニーを奏で聴衆に大きな驚きと感動を与える事ができたのです。ベートーヴェンの音楽が今も、私たちに深い感動を与えるのは、仲間と助け合い共に大きな夢や希望に向かって何事にも挑戦する情熱があったからです。その功績は、音楽という世界の可能性を広げ、多くの人々の共感を呼び、その後の音楽界を躍進させる原動力となったのです。

創始の精神を受け継ぐ私たちは、時代が変わり取り巻く環境が変化しても情熱をもって諦める事なく行動していかなければなりません。そして夢や希望に向かって行動する事で自らを成長させ、どんな困難な時でも、志を同じうする仲間が力を合わせ、ひとのためまちのために運動を続けなければなりません。まずは、私たちが夢や希望を持ち、「明るい豊かな社会」の実現に向かって共に歩みましょう。大いなる躍進を信じて。

Laufet, Brüder, eure Bahn, Freudig,wie ein Held zum Siegen.
走れ、兄弟たちよ、汝らの道を 勝利に向かう英雄のように喜ばしく
(交響曲第9番ニ短調『合唱付』作品125第4楽章歌詞抜粋)

 

公益社団法人京都青年会議所
第62代 理事長  小 林 育 朗