2011年度理事長所信

2011年度理事長所信

京 心 ~「輝く京都」を目指して~

基本方針

1.「輝く京都」を目指したひとづくり・まちづくり
2.「京心」の精神で行動するリーダーとしての会員の資質向上
3.青年会議所運動の拡大に繋がる会員拡大
4.JCI、日本JC、近畿地区(協)、京都ブロック(協)への協力並びに出向者の応援
5.公益法人としての組織運営と青年会議所運動の効果的な発信
6.創立60周年に関連する事業の展開

はじめに

1951年7月21日、戦後の荒廃した時代背景の中、私たちの先輩は、まちの再建は私たち青年の仕事であるとの使命感から、「より健全なる郷土の發達を期せんが為に市内在住の青年経済人が大同團結し茲に京都青年会議所の設立を企画した」と設立趣意書に謳い、京都青年会議所を設立されました。そして、郷土を想い、同志とともに心を合わせる「協心」の心で行動し、青年会議所運動を展開することでまちの復興に情熱を注がれました。
京都のまちにおいても、明治維新後、事実上の東京遷都によって京都のまちが寂れることを憂慮し、自分たちのまちは自分たちが守るという使命感のもと、市民一人ひとりが力を合わせ主体的にまちづくりに参画してきた歴史があります。そこには自らの地域を想い、皆で協力し合う「協心」の心がありました。
時代背景や社会環境は変れども、私たちの先輩や京都のまちの先達が、京都のまちを想い、皆で協力しあう「協心」の心で行動されたその志は、脈々と受け継がれ現在の私たちの活動の中に今も息づいています。
創立60周年という節目の年を迎えるにあたり、今一度私たちは先輩や京都のまちの先達の足跡に想いを馳せ、志を受け継ぐ次代の京都を担う責任世代としての自覚を新たに、京都のまちに対する感謝と誇り、すなわち京都への想いと「協心」の心を融和させた「京心」の精神が必要なのです。だからこそ私たちは「京心」の精神で主体的・自発的に社会へ参画するまちの未来を創る実践者として、青年会議所活動に邁進しなければなりません。
私たちの生きる現代社会は、テクノロジーの進歩により利便性は向上し、より高度且つ快適になっている反面、人と人との関わりが希薄になり、無関心で利己主義的な考えが蔓延し、互助や協調の精神が薄れてきているように感じます。地域の未来をより素晴らしいものにしていくためには、市民一人ひとりが他人任せの考えから脱却し、自らの地域を想い、互いに協力し合い主体的に社会へ参画していくことが必要なのではないでしょうか。
私たちは日々の青年会議所での活動を通して自身の資質を高めて自らが輝き、まちの人たちが「京心」の精神で主体的に行動する、輝く人たちになるように、高めた自らの資質を持って地域のリーダーとして市民に働きかけましょう。輝く人たちが増えればまちに活気が溢れ、まち全体が輝いていくのです。京都に暮らす人たちがまちを愛する心と誇りを持ち、これからもずっと住み続けたいと思えるまち、「輝く京都」を目指し、第一歩を踏み出しましょう。

創立60周年を迎えて

これまで京都青年会議所を支えてこられた私たちの先輩は、京都をこれからもずっと住み続けたいと思えるまちにするためにひたむきに青年会議所運動を展開され、その創始の精神は現代社会に生きる私たちまで脈々と受け継がれてきました。私たちは創立60周年を迎えるに当たり、先輩諸兄の活動の功績に感謝の念を抱き、これまでの活動に対して誇りを持つ一方で、次代へ繋ぐ責任世代として、私たちが「輝く京都」を目指す原動力となるために、今一度、現代社会における京都青年会議所のアイデンティティを確認する必要があります。京都青年会議所の強みを再確認し、「京心」の精神のもとで行政や各種団体とより効果的な連携を図り、地域に根ざした運動を多くの市民に発信し、「輝く京都」を目指しましょう。
2001年の創立50周年のおりには10年先を見据えた京都のまちのビジョンを指し示し、それに向けた行動指針「ビジョン21」を策定し、昨年度までその行動指針に則り、ひとづくり運動、まちづくり運動を展開して参りました。創立60周年を迎えるにあたり、私たちも、やみくもに青年会議所運動を展開していくのではなく、先人たちより受け継いだ京都の自然・文化・伝統といった魅力ある恵まれた財産を有効に活用した10年先の長期的な新たなまちのグランドデザインを描き、それに向けた行動指針を策定いたします。そして、先輩諸兄や行政、各種団体に暦年の感謝と敬意を表すとともに、「輝く京都」を目指した新しい行動指針を発信する機会として創立60周年記念式典を開催いたします。また、併せて京都青年会議所の60年の歩みを詳細に振り返り、これからもずっと住み続けたいと思えるまちであるために、今後の青年会議所運動に対する先輩諸兄や行政、各種団体からの理解と協力に繋げて参りましょう。

「輝く京都」を目指したひとづくり・まちづくり

私たちが活動する京都のまちは1200年を超える歴史を有し、山紫水明の豊かな自然のもとで育まれた輝かしい伝統と文化を今も伝えるまちとして、また近年はこの恵まれた伝統と文化が多くあることから国際文化観光都市としても発展して参りました。私たちの先輩が創始の頃より「明るい豊かな社会・京都」の実現を目指し、「京心」の精神で行動された高い志は脈々と受け継がれ今も息づいています。私たちも地域のリーダーとして自覚を持ち、次代を担う子どもたちや、市民一人ひとりが元気に輝くことでまち全体が輝く素晴らしい京都のひとづくり・まちづくり運動を展開し、京都に暮らす人たちがまちを愛する心と誇りを持ち、これからもずっと住み続けたいと思えるまちを目指して参りましょう。
ひとづくり運動では自身の能力開発と同時に積極的に市民に働きかけ、次代を担う青少年を育成する活動に取り組まなければなりません。そして私たちが人間力向上に繋がる活動をし、相手を思いやる心を育むことで自らが輝き、そして市民一人ひとりを輝かせ、活力のあるひとが集うまちを目指して取り組んで参ります。
「わんぱく相撲大会」においては、子ども達に礼儀や思いやりを育む機会として取り組み、青少年の健全な心身の育成を目指し大会を開催いたします。また、全国大会への協力では、京都の代表であることを誇りに思い、「京心」の精神を育む機会として協力いたしましょう。
京都のまちには大学が数多く存在し、若い人たちが集まる活気溢れるまちです。その特色を活かした「京都学生人間力大賞」は、「京心」の精神で社会貢献活動に積極果敢に挑戦している人間力溢れる傑出した学生を発掘し、光り輝く人間として活躍していただけるよう開催形態などを進化させ、事業の発信する方法を工夫し、これから学生になる世代に「京心」の精神を育む要素も含め実施いたしましょう。そして、行政、各種団体と関係を強化することにより、この事業の更なるブランディングを確立し、より広く発信して参りましょう。
まちづくり運動では京都に暮らす市民が京都のまちを愛し誇りに感じることができるよう、社会関係資本を有効に活用し、「輝く京都」のまちづくりに取り組んで参ります。
京都の三大祭の一つである祇園祭は、地域の文化を継承する大切な祭りとして長年に亘り受け継がれてきました。中には時代の変化により山鉾の維持継続をすることが困難となり、その活動の一部を休止せざるを得ない状況下に置かれているものもあります。近年、鉾町では休み鉾となっている鉾の復活を目指す動きがあります。私たちは京都のまちに根付いて活動する団体として「京心」の精神で積極的に参画し、地域の活性化を促すとともに、京都を愛する心と誇りを醸成し、京都の誇るべき文化を次代へ繋いで参りましょう。また、時代祭についても積極的に参加し、引き続き協力して参りましょう。
「愛の献血運動」では、「京心」の精神で取り組み、献血の重要性を市民に発信し、多くの市民に心をひとつにご協力いただけるよう取り組んで参りましょう。
長年取り組んでいる「京都JC文化少年団への協力」では、本年は運営方法を変更し運営主体を文化少年団が担い、協力する形で取り組んで参ります。
京都青年会議所のネットワークは非常に広く、様々な団体と交流をすることができます。私たちは行政や各種団体との協力においても地域のリーダー的存在として各団体との繋がりを担う役割を果たし、地域社会の輝かしい発展に寄与して参りましょう。
長年協力しており、昨年進化を遂げた京都文化祭典への協力では、京都青年会議所を発信できる重要な機会と位置付け、今年度も更なる協力体制で取り組み、地域の発展に貢献いたしましょう。

「京心」の精神で行動するリーダーとしての資質向上と会員の拡大

私たちが、まちを想い「輝く京都」を目指して青年会議所運動を展開するためには、メンバー一人ひとりが心の繋がりを大切にし、お互いが切磋琢磨しながら自ら輝く努力をし、「京心」の精神で行動するリーダーとしての更なる資質向上に努めるとともに、私たちの運動を広げるための会員拡大を図ることが大切です。
全メンバーが月に一度集う例会は、私たちの運動の方向性を確認する機会とし、会員相互の交流を通して友情を育み結束を強め「京心」の精神を確かなものにするとともに、そこで得た学びや気付きを地域や職場、家庭へ持ち帰り、「京心」の精神で行動するリーダーとしての資質向上を図る機会といたしましょう。そして、公益法人として例会には多くの市民にご参加いただき、「京心」の精神を広めるとともに、社会に有用な情報を発信することで市民とともに学ぶ場としても活用いたしましょう。
私たちが青年会議所運動を展開するにあたり、必要となるのは何よりも志を同じくする多くの仲間です。会員の拡大こそが最も基礎的な青年会議所運動の拡大であり、「輝く京都」を目指す大きな一歩に繋がります。本年度は会員拡大を重点課題と位置づけて全メンバー一丸となり年間を通して計画的に、拡大に取り組んで参りましょう。そして、同志となる方々が青年会議所の素晴らしさに触れる機会を作り、理解を深め、自ら仲間に加わろうとする環境を創出いたしましょう。
「輝く京都」を目指し活動している私たちに共感を覚えて高い志を持って入会しようとするフレッシャーに対しては、フレッシャートレーニングセミナーを開催し、青年会議所の基礎知識はもちろんのこと、寄贈品の意識啓蒙を通して60年の歴史を学び先輩諸兄に対する感謝と敬意を感じ、脈々と続いてきた先輩の志を引き継ぐとともに青年会議所の魅力をお伝えすることで、入会後「京心」の精神で積極的に活動できるメンバーを育成いたしましょう。

京都から世界へ、学びの機会と交流を求めて

青年会議所活動には、全国そして世界の多くの同志とともに活動に取り組むことで互いに切磋琢磨できる出向という機会があります。多くの仲間との出会いや交流ができる出向は、京都を離れた場所で活動することで改めて京都で活動できる有り難さに気付くことのできるチャンスです。本年度も積極的に出向し、この機会を活かして自分自身を磨き、学び得たものを持ち帰ることで今後のLOMの活性化に繋げ、同志とともに「京心」の精神で青年会議所運動を展開し「輝く京都」を目指しましょう。また、2011年度は日本青年会議所へ会頭を輩出するLOMとしての自覚と責任を持ち、LOMをあげて支援する組織を作りサポートするとともに、日本青年会議所が発信する運動に対して積極的に協力いたしましょう。
JCI・日本JC・近畿地区(協)・京都ブロック(協)の諸事業には、その開催意義を理解して積極的に参加、協力することにより、私たちが各地の同志との交流を通して学びや気付きを得る有意義な機会にするとともに、京都の魅力を発信する貴重な機会として活用いたしましょう。そして、京都青年会議所を代表して出向するメンバーに対して、各種大会や事業に積極的に参加することで出向者への応援に繋げて参りましょう。
先輩諸兄の努力の積み重ねによって、脈々と受け継がれてきた京都会議が本年も開催されます。全国から参加されるメンバーにとって年初の目的が達成され、素晴らしい1年となるよう、「京心」の精神のもと、会頭輩出LOMとしての自覚を持ち、全メンバー一丸となり、京都らしいおもてなしの心を発揮し、協力して参りましょう。そして、京都のまちをあげて歓迎していただけるよう、行政をはじめとする関係各所やマスメディア、市民に向けて理解と協力を呼びかけるとともに、開催地LOMでしか得られない多くの学びや気付きを得ることのできる貴重な機会として積極的に取り組んで参りましょう。

公益法人としての組織運営と青年会議所運動の効果的な発信

本年は昨年度に公益社団法人格への移行申請を行ったことを受け、京都青年会議所がこれからも京都のまちに必要とされる団体であり続けるために、情報開示により公益法人として開かれた組織運営に努めて参ります。また、組織運営が京都青年会議所の目的を達成するためのものであることを認識し、諸会議を円滑に運営することにより、私たち青年経済人にとって大切な限られた時間を有効に活用できるよう、効率の良い組織運営に努めて参りましょう。
財務運営においては貴重な財源を有効に活用できるよう、公益性を鑑み、適正な管理運営をいたしましょう。
そして私たちの活動の成果を客観的に確認するために事業検証評価会を有効活用し、今後の更なる公益性の高い活動へと繋げて参りましょう。
また、継続的に取り組んでいるKESについては、メンバーの環境保全意識向上に繋げるとともに、マネジメントシステムとしての意義を再確認し、プロセス管理手法として引き続き活用いたしましょう。
京都青年会議所の運動や活動を更に京都のまちの人々に理解していただくためには、ホームページ、メールマガジン、対外広報誌など各種広報媒体の特色を活かし、戦略的に効果的な発信をしていく必要があります。60周年を機に、各種事業を通して行政やまちの人々に対して広報活動に関する協力を積極的に働きかけ、あらゆる広報ツールを活用し、広く発信していきましょう。
また、メンバー間の情報共有も大切です。「京心」の精神が感じられる内容の対内広報ツールを活用して情報の共有化を行いメンバー間の結束を図って参りましょう。

結びに

京都のまちでは、国が学制を定める3年も前に、日本で最初の小学校がまち衆の力で建設されました。これらの小学校建設は、各家庭が台所のかまどの数だけお金を出し合って負担する「かまど金」によって行われました。これは、一人ひとりが持つ「協心」の心だけでは実現できなかったでしょう。自らの地域を想い、心を一つに皆で協力し合う「京心」の精神を宿すリーダーが京都のまちに存在したからこそ実現したのです。
青年会議所運動を展開することでまちを復興せんがために活動した私たちの先輩が過ごした世代は、旧制高校と旧制大学の教育を受け、その途半ばで学徒動員があった時代です。戦友を失って、「残された自分たちの人生を、亡くなった戦友の分まで日本の復興に力を尽くさねば」と多くの人が考えリーダー達が力を合わしていた時代でもありました。「誰かのために」、「地域のために」そう想い行動できるリーダーが存在し、「協心」を宿す人々が集ってこそ、「輝く京都」が実現すると考えます。
「志を同じうする者、相集い、力を合わせ」と綱領で謳われているように、「協心」の心の大切さを説くこの一節は、心を一つにし、協力し合うからこそできることの重要性を語っています。そして、私たちJAYCEEは、志を持つ者です。私は、そんなJAYCEEが集まれば大きな力となることを知っています。
私たちは今一度、綱領の意味を噛み締め、「京心」の精神を私たちの中で確かなものにいたしましょう。そして、まちの人たちには、「協心」の心を「京心」の精神へ昇華させ広めていきましょう。
「明るい豊かな社会」創造に向けて集う私たちJAYCEEは、それぞれ活動レベルが違えども、リーダーとしての資質を備えた存在です。学び、気付き、率先して行動し、「京心」をもって、ともに「輝く京都」を目指しましょう。